2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

夜男

夜の中でも一番暗くて夜らしきところに男あり。 その男、顔も体も闇に包まれて、まだ誰も男の姿を見た者はなし。桜舞散る春の宵、桜の花びらが宙を舞ったまま止まったかと思ったが、実は男の体にくっついていたのであった。男はそうとは気付かずに幾つもの季…

朝の星

その星は、一日中朝なので、みんなの挨拶は「おはよう」で始まって「おはよう」で終わる。「おはよう」で、すべての会話が成り立つらしい。雀は一日中鳴きっぱなし、目覚まし時計も一日中鳴りっぱなし。 気を付けないといけないよ。布団の中で、なかなか起きれない…

心の中の鞄の中もだいぶいっぱいになってきた。そろそろ中身を整理しなくては。 春には身軽でお出かけしたいから。

喜び

雨がふれば 私は雨になり 風が吹けば 私は風になる 雪がふれば 心までも白く 花が吹雪くならば 私は花になり舞う 悲しくもなければ 切なくもなく 私が私であることも すっかり忘れ ただここにいる 喜び

眠りたい

眠りたいと思う時は、もう一人の自分が疲れた体から抜け出そうとしているからなのかな。 抜け出した自分は、いろんなものをあっちに持っていってくれるから、目覚めた体は少し元気でいられるのかな。

カード

俺はカードになりたい。いつも財布の中で失わないように大事にされるし、なんてったってメタボなんて気にしない、あのスリムなボディーがいい。コンパクトに収まるから、場所も取らず、他人に気兼ねしなくてもいい。カードと言ってもポイントカード類ではダ…

第10回たっちゃんの紙芝居イベントライブ報告

今回は二回目の参加。 パーカッションの神谷雄一郎氏とは初共演。もともとはジャズメンの彼のセンスとテクニックとアレンジによって、会場に奥行き広がりができた。さすがである。 トリオ名を何にするかで打ち合わせのほとんどの時間を費やしてしまった感が…

小さな食堂

店員「お待たせしました〜。番号札1番から5047番までのお客様〜!出来上がりました〜。」客P「おい、おい、ランチにどんだけ客入っとるんだて!?5047なんて中途半端な数だし。」店員「お待たせしました〜。番号札5048番のお客様〜!」客A「はぁい!」 客B「おっ、で…

リモコン

どうやらリモコンが壊れているのかもしれない。 あまりにも人間が勝手なことをし過ぎているところをみると。 いや実は、うまくコントロールされているのかもしれないな。 たまに遠くでボタンを押す音が聞こえるもの。

明日は明日の

明日は明日の風が吹く という言葉も場所が変わればまた違った言葉になるのかな? 砂漠の国なら 明日は明日の砂が舞う 雨の多い国なら 明日は明日の雨が降る 標高の高い国なら 明日は明日の雲浮かぶ 大きな川の流れる国なら 明日は明日の水流れ 暑い国なら 明…

ブロックギター

コポロンくんのリクエストで、ブロックギターを作ってみました。耳をすますと、これがなかなかいい音がでるのだ。

合鍵

ぼくの住む町では、一人が一個ずつみんなが同じ合鍵を持っているんだ。その鍵は、家や自転車や車、鞄に冷蔵庫、金庫など何にでも使えるんだよ。 お出かけする時、もしも戸締まりを忘れても、誰かが鍵を掛けといてくれるんだよ。安心だね。 あとね、どんな扉…

お天気

ぼくの気持ちが そのまま空のお天気になってしまうので なるべくは晴れの日したいのだけれど 時々雨になっちゃうな せめて風はあたたかくするからね

回転

実際、おじいちゃんもおばあちゃんも、お父さんもお母さんも、お兄ちゃんお姉ちゃんたちも、弟妹たちも、ポチもタマもインコのイーちゃんも、となりのたけしくんも、みんなそれぞれの形や速さで回転しているんだ。一定の距離を保ちながらね。

いつまで待っても 風は吹いてこないので 男は巨大な旗を 大空に突き立て 抱えて構えて にわかに走り始めた時に 横風に押し倒されそうになりながらも 雨に打たれながらも 男は走り続けた 走り続けた旗に書かれた「命」というその文字が弛まないように

方向

立ち止まった自分の前に まだ道はできていないので どちらへ進もうか 悩むことはない いずれにせよ 前へ進む方向には違いはない

事実

事実を知ってしまった 喜びと 事実を知ってしまった 悲しみと 事実を知ってしまった 明るさと 事実を知ってしまった 切なさと 事実を知ってしまった 事実はもう後戻りできない 事実を知ってしまって 始まること 事実を知ってしまって 終わること事実を知って…

スタートライン

気が遠くなるほど遥か長い道程を歩いて来た峠も数えきれぬほど越えて来た出会いと別れを繰り返し命を守るために闘いに挑むこともあった法律を犯すスレスレの所で切り抜けてきたこともあった喜びよりも悲しみの方が多かった気がするなあぁ 背中には傷一つあり…

ここにいるのに

ぼくはここにいるよ ぼくをみて ほらこんなにじょうずにできたよ ねぇ ぼくをみて ずっとまっているんだよ はやくこっちにきて きこえてないのかな? ねぇねぇ なんだかかなしいかおをしているね ぼくもかなしくなってきたよ ずっといい子にしているよ ずっ…

トイレ

丘の上に10メートル四方で小さな柵で区切られて、その真ん中に和式トイレがある。 小高いのであまり人の目は気にならないと思うのだが、どうも落ち着かない。 お尻もスースーするし。 雨の日は傘をさせというのか? あと困るのがトイレットペーパー。便器か…

二つのダルマさん

赤いダルマは 転んでも転んでも 起き上がる 七転び八起き 気分がいいと たまにわりと早起き 時々白い目でこっちを見るが とても情熱的で静かに鎮座している白いダルマは 雪の上を転んだら転んだだけ どこまでも転がり続けているが 自分の意志に関係なく どこ…

珈琲人

スゥイートな土曜の昼下がりなのに 君と飲むコーヒーは どれだけミルクを入れても どれだけ砂糖を入れても 限りなく苦いいつからだろう ぼくらがこんなにも 苦い関係になってしまったのは ついこの前まではこんなふうでなかったのにきっと君がぼくの 珈琲人(…

ショーウィンドー

ショーウィンドーの中で暮らしている。最初は見られていることを意識して、眠れない日々が続いていたけれど、今じゃ何にも気にならなくなった。慣れとはこういうものだな。 ショーウィンドーの向こう側は、さまざなことの移り変りが早くて、最初は一日中眺め…

夜中に

(ポポロン、夜中にふと目覚めて)ポポロン 「二コロンとコポロンは同じ寝姿だなぁ。ははは。ムニャムニャ。」 (二コロン、夜中にふと目覚めて)二コロン 「ポポロンとコポロンは同じ顔して寝てるわ。やぁねぇ。ムニャムニャ。」

生きざま

振り返れば それは一本の真っ直ぐ伸びる線となっていた それは何ものにも揺るがず乱れず太く力強い線だった それは未開の地を切り開く刃のようであり それは闇の中に射し込む一筋の光明のようであった

暗闇の鬼

暗闇の中だから メガネをかけている必要はないよね 暗闇の中だから 派手な服を着ていなくてもいいよね いやむしろ服を着ていること自体が無意味かもしれないな 暗闇の中だから 本なんて読めないし また読む必要もないよね テレビを見るにもリモコンがどこに…

得三ライブ曲報告

1 ポポロンのテーマ 2 my little princess(新曲) 3 月姫(日本の心の唄シリーズ ) 4 スポットライト(ミュージックトラベルトラベルの時間) ・朗読の時間(新作詩7作)CM曲 つるやうどんてん ベジタリアンスパゲティ サンダー稲妻ビビビビール カツオ君ガム 岡本…

目覚まし時計

誰もいないのに目覚まし時計が鳴っている誰の目を覚まそうというのか?いくらケタタマしくアラームを鳴り散らかしていても 今朝ぼくはここにいないことにしてるからいつまでもぼくの目は覚めないんだよおやすみ