2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

追憶人

電車に乗るときは、やっぱり後ろの先頭がいい。景色が後ろへ後ろへと、どんどん吸い込まれるように流れてゆくのがいい。 ぼくは陽気な後ろ向き気質なので、まるで時が過ぎ去ってゆくかのように見えるのは、なんだか心にピタッとくる。 電車の先頭に立ち、風…

ハローグッバイ

一人がいいけれど 独りはいやだよ そっとしておいてほしいけれど 気にはしておいてね 朝日のような夕暮れに ぼくを忘れてしまっても どこかで感じていて ハローグッバイ

今日までそして明日から

日々は、昨日、今日、明日と続くのだけれど、この順番が何かのハズミで(なんのハズミだろうか?)明日、今日、昨日と毎日が進んだら大変だ! 過去の嫌な日々をまた繰り返すのだから。わかっているだけに心の準備はできているもののなんだかねぇ。前もってわ…

静カニ

からだぢゅうに口があって一斉にしゃべり出したら、独りでも淋しくないのかな?落ち込んでいる時でも、元気になれそうだ。 たくさんの人の中にいて、ざわざわしているのだけれど、ほんの一瞬だけその場が沈黙となる時がある。 からだぢゅうのたくさんの口た…

コブ

ゴチンとぶつかったできた頭のコブ。だんだんと大きくなって、頭よりも大きくなって、どんどん大きくなって、ぼくのからだより大きくなって、もうどっちがコブだったかわからないくらい。あげくに、もともとコブだった方から、ぼくに「腫れがひかないかなぁ…

やさしい子

泣いているOちゃんの涙を拭いてあげて 頭をなでてあげて ギュッとしてあげる コポロンくん なんてやさしい子なんだろう うれしくて泣いてる私の涙も拭いてくれますか?

雨のカラダ

その男は 雨のカラダ いつも謎めいたことを言っているしかし 誰にもわからない 激しい雨音にかき消され さらに何を言っているのか いつも瞳は濡れているが 泣いているのかそうでないのか 知るヨシもない 水溜まりはその男の足跡 辿っていけばいつも雨のケハ…

りくつ

好きなものにはいつもりくつはなくて嫌いなものにはだいたいりくつがあるりくつをはいていつもの散歩コースをぐるぐる回って歩いている 歩き過ぎるとくつが減ってへりくつになっちゃうね

ジムノペディ

さみし色のくちびる 吐息をキラメキに変えて夜空をそっと纏い溶けてゆく秘密は星の瞬く川の流れのように

ココロモヨウ

自分ガ思ウホド 人ハ思ッテナクテ 人ガ思ウ程 自分ハ思ワナイ ト 思イタイ

五つ目の季節

静かに移り変わりながら 訪れたあなたは 五つ目の季節 あなたの風に吹かれ あなたのにほひを感じ あなたを漫ろ歩く 果てしなき路 あなたにはたどりつけぬ

失敗談

大御所「甘いものを食べると、身体の緊張がほぐれるように、人の失敗談というものは心の緊張がほぐれるものだよ。私もいろいろあったなぁ。」ポポロン「なぁるほど!世間に名を轟かせている大御所といえども失敗談があるのですか?もしよかったら、そういう…

ママはパパ?

ニコロン「コポロン、そんなにおちんちんばっかり触っていると、いつかポロッととれちゃうわよ!」 ポポロン「そうだよ、コポロンちゃん。ニコロンもずっと昔に触りすぎちゃってとれちゃったんだから。それでママになったんだよ。だからときどき、男前だなぁ…

メガネマン

メガネを外すと一緒にその顔も外れてしまうような感じになる。 メガネを変えると顔も別なものに変わってしまうので、メガネ選びは顔を選ぶことになるかもね。 顔を変えることはメガネを選ぶことかな。 メガネを外した視力を裸眼(らがん)と言うけれど、メガ…

ストーリー

私たち誰もがストーリーを好む。 何気ない会話の中の、ドラマティックな人生の話など、たとえそれが作り話であっても、いや、むしろ誇張された方が好まれるのかもしれない。 歴史をとっても、語り継がれる偉人の存在がもうすでにストーリーだ。 次々と生み出…

出口のない箱 いたるところに 入り口だけがあるさまざまなものが さまざまな所から 次々と その中へと入ってゆくまるで吸い寄せられるようにその箱 最初はほんの小さなものだったが あらゆるものが入り込むたびに 次第に膨れ上がり 今ではまるで巨大な生き物…

太陽と雪

両手を思い切り広げて すべてのこととの繋がりを ふりそそぐ太陽の光のように 感じていたいと思う日もあれば誰も知らない自分だけの 心の部屋に閉じ籠もって 降り積もる雪のように 音のない音を 聞いていたいと思う日もある

人星

もしも人が ひとりひとり星ならば 人はみな誰もが 光カガヤク人は人にそのカガヤキを 存在するだけで 互いに照らし合う人はみな誰もが 光に満ち溢れた 人星(じんせい)を生きる 何十何百光年も離れた 遥か彼方の見果てぬこどもたちへ 今を生きる私たちの さ…

お出かけ日和

さみしい服を 着ていても かなしい帽子を かぶっていても せつない靴で 歩きだしても 今日はとっても 楽しい気持ち

オバケ

ニコロン 「コポロン、早く寝ないと、オバケが来るよ!請求書持って。」コポロン 「こわいよ〜。」ポポロン 「支払いがいくらなのか、こわいよ〜。」

パイン日和

A「まいど〜、きょうはメッチャうまいパインをいっパイン持ってきたで〜」 B「お〜待っとった、待っとった、アイムパインサンキューサンキューや。んで、今日のやつ、味はどうや?」 A「今日のはなぁ、かなりスッパインやつ選んで持ってきたでぇ。」 B「おぉ…

胸ポケット

ぼくの胸ポケットの中にある宇宙と 君の胸ポケットの中にある宇宙は つながっている だから胸ポケットに 君への手紙を忍ばせておくの 近くにある宇宙が遠くにあり 遠くにいる君が近くにいる気がする

カレ

わたしのカレは素敵なの。 ホットでドライなところが魅力的。どこにいてもカレはひときわ目立つのよ。 ごはんの上でしょ、コロッケの中、うどんなんかとは、からみあっちゃって、なんだか嫉妬しちゃうわ。最近はお鍋料理とも浮き名を流したり…。好きになった…

『光』という字をじーーーーーーーーーっとみつめていると、なんだか、ランナーが両手をあげてゴールする瞬間に見えてくるんだけれど、みんなはどうかなぁ?そう見えないかなぁ? 人は皆、心に光を持っている。人の、それぞれ自分たちの見果てぬ遥か先のゴー…

Which?

どっちがいいとかいけないとか、なかなか決めかねるね。それぞれにいいところがあるから、なおさらに。どちらにもいい顔するつもりはないけれど、しばらくは優柔ふだん着のままで暮らそうかな。

グラタン♪

(さっちゃんの唄風に)グラタンはね、舌(タング)が「ありがとう(グラッチェ)」って 言うぐらいおいしいからグラタンって言うんだね。おかしいね、グラタン♪

いつかは社長

『いつかは社長』という名前の居酒屋の下ろされたシャッターには、『テナント募集』の文字が! あぁ、社長になれなかったんだね。

手紙

手紙はいつも掌に届く。 掌を見れば、過去のメッセージは刻まれ、未来からのメッセージは内容を少しずつ変えながら気が付かない内にそこに届けられている。 おそらくあなたは知っているのでしょうね。 その手紙の差出人が誰なのかを。

おぼろ

今宵の月はネールムーン。でも僕には、おぼろな雲にまどろんでいる閉じた月の瞳みたいにみえるよ。

るん♪

スーパーマーケットで売られているような多くのミカンのヘタは、シンプルながらちょっと出っ張ったオヘソのようにひっそりとした佇まいがある。 しかし中には、ちょろっと小さな一枚のささやかな感じの葉っぱをつけているものを見かけることがある。 ミカン…