2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

かくれんぼ

かくれんぼで隠れ続けて、もうどれくらい経つのだろうか。私がまだ子供だった頃から今日に至る気がする。外では、人々の楽しそうな声がするが、まだ私はみつけられていないのだ。私はなぜ隠れ続けているのか、次第にわからなくなってきた。 しかし、結局は自…

迷路

彼は、普通の人が7日かかって抜け出す迷路を、たった1日で成功したといつも人に自慢していた。しかし私は、迷路の入り口の隣にある小さな扉を開けると、ゴールまで約1時間で辿り着けるルートがあるということ知っていた。彼がとても楽しそうに人に話している…

フライト

慌てて乗り込んだ飛行機。しばらくのフライトのあと着陸し、どこか知らない所にたどり着いたと思いきや、いつもの場所に逆戻り。飛行機だと思っていたのはブーメランだったんだね。

ハワイアン

ハワイの人はみんな虫歯がないんだって。 みんな「歯はいいあん」ばいだからだって。 なるほどね。アロ歯〜。

サイコロ

君の瞳がサイコロだからかな?いつも君の顔ばかり見てしまうのは。 出た目の数と同じ数の僕の顔が君の瞳に映ってる。

ニンジン

「ぼくはニンジンが嫌いである。しかし、ある日思いがけずニンジンというものを享受してしまった自分自身が、ニンジン以上に嫌いで許せないのだ。」と、八百屋のおじさんは、コロッケ定食でキャベツと同じ千切りにされ盛り付けられたニンジンをよけながら語っ…

神様の線

A「どうしてぴょんぴょん飛び跳ねているの?」B「神様が、ぼくのお尻の線を間違えて横に引いてしまったみたいなんだ。とっても歩きづらくて。だからぴょんぴょん飛び跳ねているんだよ。」A「確かに横に割れていると歩きづらいわなぁ…。」

表彰台

地球上には、至るところに人一人が乗れるほどの大きさの表彰台が、約60億個置かれていた。全ての台に「1」という数字が示されていた。

ゼンマイ男

私の背中には、分かりにくいけれどゼンマイがある。昔は私が青い顔をしていると、誰か親切な人が知らない内にゼンマイを巻いといてくれたものだった。ところが今では、誰も巻いてくれなくなってしまったので、自分でしなきゃいけなくなってしまった。 巻くの…

ライオンのしっぽ

ライオンのしっぽの道を通らなければならなくなった。 ライオンが寝ているうちにさっと通った方がいいね。 背中まで来たとき、突然ライオンが大きな声で、「もう食べられんわ。」なんて寝言を言うもんだから、思わず尻もちついちゃった。 だけど、またすぐ寝ち…

カメのマー君

今日はカメのマー君の7回目の誕生日。亀は万年、残りの9993回も全部マー君と一緒に祝いたいけど、今からだと自分は50回が精一杯だなぁ。それも自信ないけど。ちょっとなんだか淋しいな。 毎年この日が来ると、うれしさと切なさが心の中で複雑に絡み合うんだ…

象の親子

ポポロン 「コポロンちゃん、お風呂出る?」コポロン 「でる〜。」ポポロン 「いててて、コポロンちゃん、父さんのをひっぱったらいかんのだよ。」コポロン 「いかんのだよ。」ポポロン 「いててて。コポロンちゃんのもひっぱるよ。」コポロン 「いたい。」ポポロン 「で…

コポロン画伯について

彼は作品について何も語らないけれど、我々には絶対に推し量ることのできない、かなり深い思量があるに違いないのだ。

おでこちゃん

くちびるのぼくは おでこの君に恋をした 君にくちづけしたいけど 鼻が邪魔してダメなんだ あぁ おでこの君に 早く会ひたい 会額な

中の中の中に

ポケットの中にさらにポケットがあるので、鍵を入れたつもりが、そっちに入ってしまっていて、鍵が無いと慌てることがある。部屋の中にさらに小さな部屋があるので、コポロンくんがそっちに入ってしまっていて、彼がいないと慌てることがある。

神様から唯一与えられた扉 一生に一度だけ自分の行きたい所を念じて開けば すぐさまそこへとたどり着く扉を与えられた孤独な男 扉の向こうに広がる様々な世界について あれやこれやと想いを巡らすことで 一生の大半を過ごした男は 今までどんなことがあって…

ドア

雨の冷たい一粒一粒が、ぼくのカラダ中にある小さなドアを静かにノックする。 よせばいいのに、ドアを開けてみんな出て行ってしまったから、ぼくは一人ぽっちで凍えてしまったよ。

その風は

波を誘い砂の城を溶かしいつのまにかあなたの心をさらった

おまる

コポロン 「アンパンマンのやつ出して〜。」二コロン 「押し入れにしまってあるから、すぐに出してあげるね。」ポポロン 「洋式トイレに簡単に取り付けられるアンパンマンおまるかぁ。トイレトレーニングにはバッチリだな。」 二コロン 「コポロンちゃん、しっこや…

ガーデニング

ネコのおでこの庭で、ガーデニングをしている。 雑草を抜くのに、ネコの眉毛を抜いてしまったり、枝を切るのに髭を切っちゃったり、水まきの水を目に入れちゃったり、いつも失敗ばかりなんだ。 ネコちゃん、いつもごめんなさいね。

オイル

子供のままで生まれてきたぼくと 大人のままで生まれてきた君 ぼくには君のことがよくわからないけど 君にはまだぼくのことがわかるらしいでも ぼくらにもわからないことがあるんだ人がオイルということ車にオイルを入れたり 機械にオイルを使うと 動きがよ…

Kiss parking

春になると、いたる所で走り始める接吻車。あまりにも数が多いから、道路はチュー滞しているし、チュー車違反も多いから臨時チュー車場が作られているよ。 桜吹雪は投げKiss 短き春への嘆きっす

SP9型ロボット

SP9型ロボットは、話題が豊富で様々なジャンルに精通し、実によくしゃべる。 充電池が切れるまで、昼夜を問わずアラウンドスピーカーでいつまでもしゃべり続けるのだ。 このロボット、音を感知し反応信号を送る内臓マイクが取り付けられていないので、誰の言…

オハナミ

お花見に来ている人たちの顔がすでに花開いていた。 花見というよりすっかり花身になっちゃって。 桜の言葉で唄をうたい、桜の耳で春を聞く。

焦燥感

いつの日か、あらゆものを手放さなければいけない時が自然にやってくる気がする。手放す以前に、まだ何も手に入れていないという気持ちが、何かを手に入れなくてはいけないという焦燥感につながってゆく。手に入れなければいけないという考え方をすでに手放…

美しきものへ

美しくないからといって嫌いになるということはないし美しいということだけでただヤミクモに好きになる というわけでもない

まるでそれは

まるでそれは広大な夜の砂漠の中であなたの涙のしずくのひとかけらを 探すようなものだ

空の下で

風の強さ、雨の冷たさ、陽だまりのあたたかさなんてもうまったく感じないのさ。 ただ、人の心の強さ、冷たさ、あたたかさだけは、とっても感じるんだ。

小さな春

花冷えの朝凍える手のひらの中にそっと吹きかける小さな春よ

鏡の中のあなたへ

鏡に映るあなたの笑顔がいつの日か鏡の前の素顔になることができますように