ぼくの小さな白いカバン

ぼくの小さな白いカバンの中は、入り組んだ迷路になっているんだ。カバンの中から何か取り出そうとすると迷子になりそうだよ。
ある時、カバンの口を閉めるのを忘れていたら、散歩している人たちが知らないうちに入り込んじゃって、みんな出れなくなっちゃっているんだよ。

見てよこのカバン、今ではこんなにパンパンにふくらんじゃって、口も閉じれないんだよ。

あっ、ダメダメこっち来ちゃ!カバンに入ると出れなくなっちゃうよ!

んもうっ、カバンからエンピツを取り出したいのに、帽子とか靴とか仔犬とか、要らないものばかり出てきちゃうんだよ!

まったくもうやんなっちゃうよ。