太陽泥棒

太陽を盗んでみたものの、隠し場所がなくって困ったものだった。 どこに隠しても光がもれて、そこから緑は生い茂るし、花は咲き乱れるし、鳥たちは歌いだすし、冬眠していたみんなも眠りから覚めてどこからか集まりはじめるんだ。
太陽をずっとぼくだけのものにしたかったけれど、あまりにもみんなが楽しそうだったから元の場所にそっと戻しておいたよ。
このことはママには言わないでね。