2009-01-01から1年間の記事一覧
王様が死んで初めてわかったことがあった。 このお城も家来も、王女様も、国民も、この国も、すべてがレンタルだったってこと。 今まで愛を受けず、ただ漠然と一人を感じて生きてきたけれど、これからは本当に独りになってしまう王子様。
ある時期に製造された電池カバーのほとんどに不具合があった。取り付けても振動で割れてしまうのだ。 町のいたる所でロボットが立ち止まったまま動かないでいるわけは、割れた電池カバーから電池が飛び出し、外れちゃったり、雨に濡れたりしたからだな。
星の無い夜空 ちっとも淋しくない あなたがいてくれるから まるで 遠くで静かに見守る母のように
パズルを完成させてゆくと、いつも1ピースだけが足りなくなっているんだ。 本当ははじめから入ってないのかもしれないけれど。いつもわからない。結局、からだをぐにゃぐにゃに曲げ、自分をそのピースの形にして最後にはめ込むんだ。それでやっと完成。 パズ…
背中にレールが通っているので、背中をしょっちゅう電車が走ってる。むず痒かったり、こそばゆかったり。淋しい時は賑やかでいいね。時刻通り走るから時間もわかるよ。今度君を乗せてあげたい。
「小鳥遊」を「たかなし」と読むのなら 「鼠遊」を「ねこなし」と読んだりして 地名ならディズニーランドの事かしらね?
本棚ですっかり忘れていた読みかけの本をみつけた。ずっと前に、春をまぁるく切り抜いたものを、栞にしてその本にはさんであったことを思い出した。 物語の続きを読むのに、栞を取出して窓辺にそっと置いおいたら、その日はとてもあたたかな一日となりました…
さぁ、さぁ扉は開けてありますから、みなさま、どうぞぜひ中へお入り下さい。どなた様にも喜んでいただけること受け合いです!この機会を逃されますと必ず後悔されますよ。勿論、鍵は掛けてありませんからいついらしていただいてもかまいません。はい、どう…
雨にふられ 雨を身にまとう君にふられ 雨のふりしきるごとく 泣く
生まれ変わり たとえ姿や形が以前と異なったとしても 瞳をみれば あなただと きっと分かる気がする
気が付かない内に もうそれは 遠くに離れてしまっていた 気が付いた時には もうそれは 近づいて来てしまっていた
「彼女を抱きしめたいんだ」って、スネーク君はわざわざ両腕を生やしてまで彼女に近づいていったらしい。ただでさえ女の子に嫌われやすい彼なのに、手が生えていたら、彼女はさらに引いてしまうよね?
太陽を見失った今 全てが夜になり 私たちは生まれ持つ 自らの星の光で 足元を照らし歩き出す 星の光も様々で 眩しそうにしてる者もいれば かろうじて歩ける程の者もいる殆ど暗闇に近い中で 私はどうやって 自分の星の輝きを増やしたらよいのか 考えるばかりだ
ぼくは、輝くスーパーヒーロー。疲れたら、人目に付かないところで同じ仮面をかぶった別人に交代する。ヒーローがいつも元気で輝いていられるわけだよ。 倒せそうもない敵と遭遇した時は、これも人目に付かない所に敵をおびき出し、同じ仮面の仲間たちを呼ん…
あなたを遠くでずっと見ていたい。 だから、 私があなたを遠くで見ることのできるギリギリのあのラインを越えて、こっちにやって来ないでね。
占いの結果、様々な小さな問題を抱えやすいらしい。 もう問題を問題としてとらえないことにしょう。 それ自体が問題かもしれないけれど、マイ会議で決定したことなのだ。
気が付いたら 椅子取りゲームをしていた 今は座れたけど 次は座れるかどうかわからない ゲームに参加する人は増えて行くが 椅子の数は知らぬ間に減っているようだ座れなかった時のことを考えると ゲームに集中できないし 夜も眠れない
音色は 手で触れることはできなかったけれど 心で触れることができた その時にはすでに 涙があふれていた
顔の中にあるホクロを線で結んでゆくと、本来の顔の中に、もうひとつ別の顔が現れる。 自分が泣いていても、その顔はいつも微笑んでいる。 本来の顔よりもそっちの顔の方がなんだかいい顔をしているような気がする。しかし、その微笑みがかえって不気味だ。…
あたしの心にポッカリと空いた穴があるの。 そのままにしておくと、とっても切ないから、お洒落な窓枠を取り付けて、可愛らしいカーテンも添えてみたの。そしたら、この穴がなんだか急に愛しくなってきたのよ。 この窓から景色を見る余裕なんてまだないんだ…
ポポロン 「コポロンくん、買い物へ行くよ!」コポロン 「マックスバロー?」ポポロン 「テンポよく2つの店舗がひとつになったね!じゃ、行ってみょうか?」コポロン 「木曜もっくんがいい!」ポポロン 「ダ、イエ〜イ!」
「家に閉じこもってばかりいないで、たまには外へ出ておいで!」って言ったら、彼はログハウスの形をしたマスクを外した。
「癒し」だとか、「和み」だとか、「天使の歌声」などという飾りの言葉はいらなかった。 ただ彼女の歌に、すべてが抱きしめられた。
朝早くからお昼に間に合わせるようにずっと走り続けていたから、とってもお腹がすいちゃって、弁当箱くん、中身のお弁当を全部たべちゃった。
瞼を閉じれば ピアノの旋律の上を まるで踊るように 駈けめぐる あなたがいた
彼の国では、軍事予算を最大限に増やして軍備拡大を計ったが、実際には守る国民もいなかったし、ましてや戦う敵さえも既に存在していなかった。
そよ風は ほほえみながら そっと吹いてきているのだろうけれど きっと気が付かないだけなんだろうな
からだ中にあいている穴をふさぐのに使う蓋を買いに街へ出た。 店では、どんな穴の大きさや形にもピッタリと合う蓋が売られていた。さらに、色や素材や材質の違うものや、カジュアルなものからフォーマルなものまでデザインされた様々な種類のものまでが豊富…
教室の真ん中にどういうわけか、かなり大きな噴水がある。 授業中、突然に水が吹き出すので、黒板の字は見にくくなるし、教科書もみんなも水浸しになるし、つまらない授業の時なんか早弁はおろか、おちおち寝てもいられないんだ。 まぁ、夏は涼しく快適だけ…
今の時間を知りたい時は、デジタル式がいいな。 残り時間を知りたい時は、アナログ式のがいいな。 自分は決してパンクチュアルではないけれど。