客席

私の中に
たったひとつの
客席を用意しておこう
自分だけが座る為のもの

毎日毎日自分のショーが行わているんだ

ショーを観ながら

時には
座り心地が悪いことがあるかもしれない

時には
知らない内にうたたねをしていることがあるかもしれない

時には
驚きのあまり客席から転げ落ちることがあるかもしれない

時には涙でクッションが
濡れてしまうことがあるかもしれない


そんな誰にも座れない

私だけの客席