まさかの再会

帰宅途中、僕は吹きつける風の強さを感じながら、足早に階段を駆け上がった。家の玄関に着くほんのすこし手前、階段に佇む彼とバッタリ目が合った。彼は黙ったままだったが、まるで、「やぁ、こんにちは。お帰りなさい。」と僕に言っているみたいだった。僕は一瞬呆気にとられながら、彼のことを以前どこかで見かけたような、まるで久しぶりに友人と再会したような気がして、心の底から一気に親しみや懐かしさが込み上げて来るのを感じていた。
しかし、僕はまだ彼が誰なのか分からないまま、さらに近づいて彼を見たとたん、思わず立ち尽くしてしまった。

僕のパンツだった。